弁護士の事件簿・コラム

福島第一原発被害者訴訟―高裁判決の動向【追記】

弁護士 栗山 博史

 前回のコラムで『福島第一原発被害者訴訟―高裁判決の動向』について書きましたが、その後について、追記いたします。

 その後、2月19日に東京高裁判決が言い渡されました。
 国の責任の有無については、2002年の長期評価に示された見解は科学的信頼性を有していたことを前提に、国が電力事業者に対して規制権限を行使する要件が備わっているかどうかを判断するにあたってこれを考慮しないことは著しく合理性を欠く、として、仙台高裁判決と同様、国の法的責任を認めました。
 高裁判決の結論が分かれましたので、今後、最高裁において決着が図られるものと見込まれます。

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